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2014年10月18日土曜日

ケガ中の模索・・・④

 今週は、ついに8割くらいのスピードで走れるところまで回復した。走った次の日はやはりケガの箇所(左外ハムストリングス)が変にスジばってしまうが。ここまで「足を元あった位置に収める」ことによって身体の重心の真下での接地が可能になるということを発見していた。これに関してゆっくりなスピードではなく8割くらいのスピードにあげたときに果たして真下接地になるのかというのをついに実践できたわけである。
 結果からいうと、それだと6,70%納得いく動きになったがいまいちしっくりこない部分があることとなってしまった。自分が想定していたより、身体が前に進まないのである。真下に接地できているから無駄なブレーキはないはずなのだが、なにかおかしい。。ビデオで動きをとって色々考えてみた。
わかったこととして、
・身体が「前」ではなく「上」に動いている気がする 
ということがある。ブレーキングしていないはずなのに前ではなく上にいっている感じがするのはなぜなのかわからなかった。しかし、このままではやはり納得いかないのでまたスピードを落として歩きのスピードでいろいろな動きを試してみた。そんなとき、先日短距離部員の間のある会話を耳にしたことがふとよぎった。
「○○君は走るときひたすら『膝を前に出す(遊脚の)』ってことを意識してるらしいよ」
「膝を前に出す」。試したことのない意識inputであったが、「膝を前に出すと、膝から鉛直に接地したとしても重心よりは前で接地することになってしまうのではないか。」という疑問がわいた。ものは試しで、歩きながら膝を前に出していく動きを実践した。案の定重心のかなり前で接地することになる。だんだんスピードを上げていってスキップのような動きで連続して片脚の膝を前に出していく動きにしていった。すると、あるとき
「スイっっ」
と以前感じたことのある身体が自然と前に進む感覚が得られた。この理由はすぐにわかった。一旦膝を前にだしても、さらに接地の瞬間その膝の上に腰を(膝と同じ側の)乗せることができればすいっと身体が前に運ばれるのだ。そして繰り返した。
しかし、スピードがあがってくると、膝と接地ポイントの位置関係性が鉛直にならなくなることに気付いた。つまり膝下が前にふり出てしまい、結果的に重心の前で接地してしまうということである。どうしたらよいかと考えたら、すぐ答えはみつかった「やや踵をお尻に引きつけながら膝を前にだせばよい」ということを思った。やや引きつければ、膝下に働く力はいわゆる慣性力だけではなくなり、前に振り出されずに済む。また、それを実践した瞬間、以前ある有名な指導者がいっていた「踵をお尻に引きつけすぎるんじゃなくて、接地位置からももをあげきるまでの軌跡(踵の)が直線になるようにもってこい!」を思い出し、「そうか、この意識のinput(やや引きつけながら膝を前に出す)であの指導者が言っていた足の軌跡になるのか」ということに気付いた。しばらくそのスピードで実践していると、思いも寄らなかった変数値の変化があった。その変数は「つま先の上がり具合」である。今までは僕はどんな走りをしても、遊脚のつま先は下がっている傾向にあった。しかし、今回は前述の意識のinputの結果、自然と遊脚のつま先が上がっていることに気付いた。これはかなり驚いた発見である。この発見によりなぜちょっと前まで「前ではなく上に進んでいる感じ」がしていたかがわかった。それは、まさにつま先が下がっていたからである。つま先が下がるとつま先から接地することになり、それはすなわちブレーキングするように接地することとなってしまう。ちなみに理想は拇指球あたりで接地することだ。よって陸上ではしばしばももをあげる際はつま先があがっている状態が良いとされる。
 以上の試行錯誤を経て、7割くらいのスピードでもう一度走ってみたところ、非常にしっくりきた。一歩一歩無駄なく前に進んでいる感覚が得られた。ビデオでみても、過去最高に美しいフォームで走っていることが一目で感じられた。
 
一気にまとめると、こうである。
「踵はややお尻にひきつけながら膝を前に出す感覚で走る。」という意識のinputによって過去最高のしっくりくる走りができたということだ。もちろんこの試行錯誤の変遷が大事なのだが。次はいよいよダッシュをしてみて、この意識のinputでどうなるかが楽しみである。




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